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Channel: 大陸浪人のススメ 〜迷宮旅社別館〜
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「メールのお返事は……」 かわいすぎる中国語教師・段文凝さん語りき

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さて、というわけで前回記事の結果報告。
段文凝さんにお会いしてきたのである。
場所は八丁堀の近くにあるWEN YOU Chinese Academy

まずは、そちらで相原茂先生と段文凝さんが開いておられる
Salon de Danを、他の知人と一緒に聴講させてもらった。


……普通、相原先生の中国語講座は、
ナイスミドルの先生を慕う女性受講者で引きも切らないことが多いのだが、
Salon de Danは全員が男性受講者である。

講義の際はお茶菓子と中国茶が出て、お茶がなくなるとスタッフの方が注ぎ足してくれる。
段さんに萌えながら中国語を学ぶ紳士たちのサロンだけに(?)
そんじょそこらの中国語教室ごときとはものが違うのである。


  



初級〜中級者向け講座ということらしいのだが、
受講者のみなさんは、聞いた感じかなり中国語が上手い人が多い。
(旧HSKの4〜5級レベルぐらいはありそう)

今回の授業では、中国のなぞなぞが取り上げられたり、
質問タイムがあったりした。


相原先生「“什麼時候先穿鞋再穿襪子”(先に靴をはいて、次に靴下をはく状況はなあに?)。
      段さんわかりますか?」

段さん「うーーーん。えーーーと。
     ……穿錯的時候吧(はきまちがえたときでしょうか)?」

相原先生「それではなぞなぞになりません」

 ※答えは「靴で釘を踏んづけたとき」。



生徒「段老師。我們日本人兒童時候不懂漢字,所以用平假名來寫文章。
    但是漢語裡面沒有平假名吧,那還沒有懂漢字的中國兒童要寫文章的時候怎麼辦呢?
    (段先生。日本の子どもは漢字を知らない段階ではひらがなで文章を書くんですが、
     中国語にひらがなはないですよね。なら、中国の子どもはどうやって文章を書きますか)」

段さん「還沒有懂漢字的……。那應該不用寫文章吧!!
     (うーーーん。書かなければいいんでないかと!)」

相原先生「段さん、答えになってません」

 ※実際は、ピンインで代用したりするようです。



そんな段さんと相原先生のすてきなやりとりが聞けるSalon de Dan。

なのに、講義中の受講生の皆さんの発言がちょっと少ないように見えたのは、
ちょっともったいない気もしたのだが、それが紳士の嗜みというものか。
ちなみに段さん、テレビで見るよりも更に細くて顔ちっせえ。


 



で、終わってから相原先生たちとお食事しながら、
前回記事のコメ欄を参考にしつついろいろお話を聞いてみた。

同行した知人の中国人奥さん(以下、Mさん)も
バンバン会話に入ってくれていたので、そちらも合わせて紹介してみたい。


―――――――――――――――――――――

――まず、段さんにどうしてもお尋ねしなくてはならいことがあります。
   目下、非常に重要な核心的問題ですので、これを聞かねば私は前に進めません。

段:はい、なんでしょうか(笑)


――なんでメールにお返事くれないんすか……(震え声

段:あーー。ええと、いつのメールですっけ?


――5日くらい前です。

段:ちょっと待ってください(携帯を開く)。
  ……ええと。5日前。あっ、ありました! コレか!
  スイマセン。ちらっと開いた記憶は微妙に……あるような。うーん。


――よ、読んでなかったと。

段:いや、すごーく丁寧な中国語で長い文章書いてあったから、
  「あー、なんかのセールスの人かな」と思って、忙しいから放置してました。


――そうなんですか……。
    私はライターとしてのプライドにかけて、全力で美文をものしたわけなのですが……。

Mさん:美文? なに書いたんですか? どれどれ。
     ああ〜、中国語としてはすごく正確だし丁寧な文章だけど、
     これでは女性の心はつかめませんね。

段:丁寧な長文って、仮に読んでも返信が難しいじゃないですか。
  わたし、忙しいからもありますけど、
  普段のメールって「好了」とか「知道了」だけで返すことが多いですし。
  かしこまった文章だと返事が大変ですよ?


――外国語って難しいんですね。単に言葉ができるだけじゃダメってことか。

段:だから勉強しましょうね〜。

相原先生:はっはっは、こればかりは永遠の課題ですねえ。



 
  圖片來源:段文凝的微博



―――――――――――――――――――――

――でも、確かに段さんはめっちゃお忙しそうですよね。
   早稲田の修士課程に在学しながら、NHK中国語講座とWEN YOU Chinese Academyと、
   あと最近はアイドルの仕事もある。

段:そうですねー。めっちゃ忙しいです。楽しいですけど。


――睡眠時間ってどのくらいですか?

段:5時間半ぐらい。寝不足です。

Mさん:私から聞きたいんですが、そんなに忙しいのに、
     お肌のケアってどうやっているんですか? すごくきれいなんですけど。

段:特になんもしてないですよ。
  テレビの収録の時は、メイクさんがするけど、普段はまったくお化粧しない。
  するときも、早稲田のお手洗いで10分ぐらいでバーっと終わらせたりとかです。

相原先生:教室にも、いつもすっぴんで来るよね。

段:講義前に、速攻でお化粧する。それだけ。

Mさん:う、うらやましい……。


――お気に入りの化粧品は?

段:ないです。メーカーとか知らないし。


――じゃあ、運動とかは? テレビの印象よりも、実物の段さんは更に細く見えますが。

段:なんもしてないです。
   日本の食べ物も中国の食べ物もおいしいですけど、食べても体型変わらないです。

Mさん:中国の女子アナとかアイドルの微博の写真って、よくフォトショ修正してますけど、
    段さんの微博見てると修正ゼロみたいですよね。

段:うん。ゼロです。



中国語よりもこっちのほうがすごいんじゃないのか、という気がするが、
さらに他のことも聞く。



――そういや、「趣味;コスプレ」みたいな記述をどこかで見かけたんですが。

段:おもしろいです。新たな自分を発見する、人生を変える(笑)。


――あれってテレビとかの設定なんですか? それともご自分の意志??

段:テレビの人が決めるときもあるけど、私が好きだからです。


――どれがお好きなんですか? お気に入りは?

段:まだですね。もっと素晴らしいものにめぐりあうまで挑戦を続けます。
  さらにおもしろいものを。

相原先生:じゃあ、次は初音ミクなんかはどうだろうか。

段:うーん、髪の毛がむずかしそうですよね。

相原先生:……ふむ。


 



――ところで、段さんって中国の「北方人(bei fang ren)」ぽくないですよね。
   背はそんなにすごく高くはないですし。

段:そうですね。雲南省の人に似てる、って言われます。
  痩せてるし、目が大きいし。


――たしかに。少数民族のハーフの人なんかで、段さんみたいな感じの人が多いですね。
   でも、段さんの中国語はものすごく標準的できれいな発音ですが。

Mさん:今日、サロン・ド・ダンを聴講していたら、言葉がすごく上手な人がひとりいましたね。
   でも、なんだか台湾人みたいな話し方だったけど。

段:あの人は台湾で勉強したことがあるみたいですね。
  最初、「台湾人?」って聞きそうになりました。


――なるほど。

段:ところで、安田さんの言葉は香港とか広東省の音が強いですね。
  なんか、香港人と喋ってるみたいな気になってきた。

Mさん:日本人の中国語を見てると、歌が得意な人は上達しやすいかも。


――そうなんでしょうか。

相原先生:いえいえ。どんな方でも上達しますよ。
      第一、私、歌は正しくダメですから(笑)。


 


……というわけで、中国語の進歩は努力次第なのである。
上達したい人はWEN YOU 教室の門を叩いて、
段さんと相原先生の教えを請うといいのではないだろうか。

話はさらに続く。



―――――――――――――――――――――

――そろそろ、再び核心的な質問に入りたいと思います。

段:はい、なんでしょうか。


――好みの異性のタイプは!

段:うーん、たとえかっこよくても、男らしくない人は好きじゃないです。

Mさん:私もそれは思うなあ。金城武とかあんな感じの方がいい。

段:ですね。私は福山雅治みたいな感じが。


――それが男らしいと。

段:はい(断言)。
  中性的な感じの男性も、
  もちろん嫌いというわけじゃないですけど、自分の性格とは合わないかも?



<ここで、手巻きの料理が来たところ、中国人の奥さんがいるMさん夫が、
 奥さんにパッと料理を取り分ける。 ※中国の男女関係では普通である>



段:うわあ、すごい優しい。日本で初めて見ました! 
  普通、日本では奥さんがとりわけるじゃないですか。いい旦那さんですねー。

Mさん:へへへ。

Mさん夫:リアル中国嫁日記ですから。

段:すごーい。日本の男性って、家では奥さんにやさしいのかもしれないけれど、
  外ではあまりこういうことしないように見えるんですよね。
  電車で座席がひとつしかないときに、男性が座っちゃって女性を立たせてたり。
  スーパーでたくさん買い物をして、男性は手ぶらで歩いてたりとか。


――いや、それは気が効かなすぎるでしょ。アウトですよそれ。
   私は絶対にしませんが。

段:(後半スルーして)若いカップルでも、日本だとけっこう見ますよ。


――それはダメですね。

段:うーん、自分の恋人にはしたくないかな。

Mさん:うちの夫は気がききます。

段:そういう人ならいいですよね。


  



――ところで、うちのブログのコメ欄にきている質問から。
   そもそも、どういう経緯で日本にいらしたんですか?

段:大学を卒業して、海外に出たかったからです。
  もともと父が日本語を勉強していたこともありましたし、それで日本に来ました。


――他にコメ欄にきている質問で、
   日本と中国でカルチャーギャップを感じたことは? というのと、
   日本に来てから好きになったものと嫌いになったものは? と、あと……。

段:あ〜。え〜っと……。


――どうしました?

段:そういう話、あっちこっちで同じこと聞かれるので飽きました(笑)


――なるほど(笑)。考えてみたら、ご本(『日本が好き』)とか他のインタビュー記事にも書いてますよね。

段:はい。書いてますー。


――では、そろそろおひらきにしましょう。本日はありがとうございました。

段:そうですね。ありがとうございました。
  これから私にメールを下さるときは、3行以内でカンタンにお願いしますね。


――うおお、マジですか! もうかくなる上はぜひぜひ速攻でお送りさせて頂きたく!!

段:……う〜ん。やっぱり、パスで(笑)



―――――――――――――――――――――




というわけで、華麗にスルーされてしまったわけだが、
やはり時代は習近平でも莫言でもなく、段文凝でした。


本記事をここまで読んだ紳士諸兄は、
紳士的にNHKを見たり、Salon de Danに行って紳士的に中国茶を飲んだり、
段さん本を紳士の蔵書に加えたり段さんカレンダーを紳士の書斎に飾ったりして、
より高潔な紳士たるにふさわしく萌え死んでいけばいいと思うのである。


いやあ、中国語って本当にいいものですよね。



 
  圖片來源:段文凝的微博

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